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日本の国力①

 6月は出張月間でした。月初から日本中を飛び回り、今月だけで通算12日間出張していました。
 以前からのお客様の他に、ずっとお会いしたかった方、行ってみたかった場所、ご挨拶したかった方々のもとにも伺い、思いを遂げて参りました。そして色々な方とお会いし、様々なお考えに触れることで、都度新しい気づきがあり、営業とはなんと素晴しい仕事だろうと再認識しております。
 それにしても、それぞれの分野でご活躍され、成功されている方に共通していることは、いかに信念を持ってお仕事に取り組んでいらっしゃることか! 本当はここで、いただいた珠玉のお言葉、感激したお考えなどをご紹介させていただきたいのですが、お客様との時間は私を信用して下さった大切なものですので、私だけの胸の宝箱にしまわせていただくことをご容赦下さい。

 それともう一つ、4月から、時間が許す限り勉強会やセミナー、コンベンション、研修に参加しております。ゲームや周辺産業に限らず、様々な業種、各界で活躍されている方々とお会いし、お話しを伺っていると、斜陽産業、停滞産業、安定産業、成長産業の輪郭が浮かび上がって来て、その中から、当社の進むべき道、業界の取り組むべき方向性が見えて来るような気が致します。
 こちらについては、また別の機会にご紹介させていただきます。

 今月の出張の最後に、22日からシンガポールのIAAPAショーに行って参りました。IAAPAは、室内外、大小問わずアミューズメント全般に向けたアトラクション、施設、機械、設備全般のショーで、本ショーはアメリカで、アジアは毎年各国持ち回りで開催しています(昨年はマレーシア、来年は香港)。
 ショー自体はあまりにもジャンルが広すぎて、ここで何かに絞ってご紹介することはできませんが、ひとつ感じたことは、日本のアミューズメント業界に携わる人間として、非常に寂しい思いをして参りました。
 200社以上の出展社の中で、日本企業の出展は株式会社アールエス様たった1社のみ。それに比べ、中国、台湾は10社以上、韓国も「KOREA AREA」を形成して数社で固まって出展していました。出展している機械は、オリジナル?と思うような機械も多かったのですが、そもそも日本企業が出展していないので、比べようもありません。
 そして、両国の台頭が示しているように、今、東南アジアのゲームセンターを構成する機械は、徐々に他国製にシェアを奪われつつあります。各国のゲームセンターを視察しても、確かにメインエリアに置いてあるのは日本メーカーの商品ですが、メダルゲームやプライズ、カーニバル系などは中国、台湾メーカーのものが、プリクラなどは韓国メーカーのものが主流になってきています。
 各国のオペレーターのお話を伺うと、日本製品は確かに安定感はあるが「価格が高い」「機能が複雑過ぎる」「インターネット接続が前提の機械が多くなってきている」「消耗品が高い(韓国製プリクラの用紙は日本製の1/3程度)」「メンテナンスが容易でなくパーツが高い」など、様々な要因で使いづらくなっているとのこと。携帯電話のガラパゴス化とはよく言われますが、ゲームの世界でも同じようなことが起こっているようです。
 東南アジアは今、日本の20~30年前のような状況の国が多く、ゲームセンターが雨後の筍のように乱立する出店ラッシュで、実際に行ってみても、皆、目を輝かせて遊んでいます。そして、中国や台湾、韓国のメーカーは機能面でも価格面でも市場を細かく分析し、今まさに各国の市場が求めている商品を提供しています。商品力というよりも、マーケティングの勝利と言えるでしょう。
 日本のメーカーは、独創性のある素晴らしいゲームを世に送り出していると思いますが、商品性にこだわり、あまりにもターゲットを絞り過ぎて、ガラパゴス化への道を進んでいるのは間違いないのです。
 
 ゲームだけではありません。各国の比較的新しいホテルに泊まると、薄型テレビはほぼ韓国製です。そしてテレビをつけると、中国語と韓国語の放送はあっても、日本語の放送が入らないホテルがたくさんあります。今回のシンガポールのホテルでもBS-NHKをわざわざ英語で放送していました。また昨年、ラスベガスでできたばかりのホテルに泊まったとき、外国語放送が38chあって(聞いたことのない言語もたくさん)、そのうち中国語が4ch、韓国語が2chあるのに、日本語はありませんでした。ホテルのフロントに連絡したところ「そんなはずはない」と言って担当者が部屋まで来たのですが、結局「I’m sorry.」と言って帰って行きました。
 日本がバブルのころ、どこの国に行っても免税店の店員は皆日本語で話しかけてきました。でも今は中国語で話しかけてきて、私が日本人と分かると「Sorry. I cannot Japanese.」と言って離れていきます。

 日本はいつからこんなに弱くなってしまったのでしょうか。日本の国力の衰えを肌で感じ、本当に寂しく思いますし、ゲーム業界に携わる人間として、せめてゲーム機だけはいつまでも日本のお家芸でいて欲しいと思います。

 当社の扱っている商品は、各メーカーさんから海外向けにとお預かりした新品と、日本のゲームセンターから搬出される中古機械の両方ですが、日本製品を売り込むという意味では、当社の商社ならではの役割というものを改めて心に刻んだ次第です。
 これからも日本のゲーム機が世界で活躍できるよう、当社なりにできることで尽力致す所存ですし、また、同じお気持ちのメーカーさんがあれば、是非お手伝いさせていただきたいです。
 そんな気持ちでショーを見て、ゲームセンターを見て回った出張でした。
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プロフィール

株式会社フロック高倉章子

株式会社フロック高倉章子
新卒でゲーム業界に飛び込み早や35年目、日本のゲームセンターの歴史とともに歩んできた仕事人生でした。世界中のゲームに携わるお仕事をされている方たちが、笑顔になれるお手伝いをさせていただきたいです♪

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