日本の国力②  頑張ろう!ニッポン!!

 一昨日の朝起きたら、女子サッカー日本代表のなでしこジャパンがワールドカップで優勝していました!
 震災以降、沈んでいた日本に明るいニュースをもたらしてくれて、選手の皆さんには心からのお祝いとお礼を申し上げたいです!!

 経済的にも環境にも恵まれず、苦労の末にアメリカという世界王者を凌駕した彼女たちの原動力とはなんだったのでしょうか。
 それは、私はひとえに彼女たちが常に挑戦者だったということに尽きるということではないかと思っています。 そして、これまで日本との直接対決24戦で一度も負けたことのない王者アメリカには、まさか自分たちが負けるわけがないという、格下の日本チームに対する侮りもあったのではないでしょうか。
 私には今回の一戦の「絶対王者」対「挑戦者」という構図が、日本経済と重なって見えてしょうがありませんでした。

 7/17の日経の一面トップに、日本のお家芸である車、造船、電機の分野が、世界の市場で韓国企業に次々シェアを奪われているという記事が掲載されていました。
 少し前にテレビで「サムスンの世界戦略」というような内容の特番を見たのですが、サムスンは世界の薄型テレビシェアナンバーワンを目指すという戦略を掲げ、そのためにまずしたことは、日本人の技術者を日本企業の約3倍の給料で数百名ヘッドハンティングし、技術力の構築や製品の信頼性の確立を進めるとともに、地域専門化制度といって、新興国各国に年200名程度のマーケティング部隊を送り込み、現地法人を頼らずに住居の手配からはじめ一人ですべての生活基盤作りをさせてみて、実際に生活した上で、国民性や趣味嗜好、一般市民の経済状況などを逐一報告させ、製品や価格帯など、国ごとの戦略を綿密に練った上で進出していったとのことでした。
 また、イメージ戦略という点では、国を挙げて世界中で韓流ブームを起こすために、芸能人養成所は政府もバックアップしているそうですし、各国でデビューしている韓流スターたちは、養成所で芸能的なレッスンの他に、国ごとの言語や文化を学び、どうしたらその国の国民に支持されるか綿密な戦略を元に教育されているとのこと。
 1997年の経済危機で韓国がIMFの管理下になった時、少しでも国を救う助けになるのならばということで、国民がこぞって家で眠っている金(ゴールド)を供出している姿をニュースで見て、あれだけ国全体が一致団結して頑張っているのだから、韓国経済は必ず再生できると思っていましたが、ここ数年の動きを見ても、FTAの推進、冬季オリンピック開催決定、世界各国で同時に起こった韓流ブーム、大統領肝いりでの各国への韓国製品の売込みなど、国を挙げての取り組みで明るいニュースばかり。今まさに、韓国経済は隆盛を極めています。
 ちなみに、日経の記事によれば、韓国の産業用電力は日本と比べ料金が4割程度。法人課税の実効税率も日本の約40%に対し、韓国は24%。FTAなど通商政策の遅れに加え、電力制限など、政策一つとってみても官民一体で経済危機に取り組むどころか、日本ではむしろ国が足を引っ張っているような状況です。

 一方、同じくアジアの中で著しい経済発展を遂げているシンガポールを見ますと、シンガポールは資源の少ない国で、国民にとっては生命線とも言える生活用水でさえそのほとんどを輸入に頼っています。
 資源もなく、水もないシンガポール政府がとった道は、徹底した外国資本の誘致でした。法人税を軽減し(法人課税の実効税率10%以下)、外国資本の会社を設立しやすくすることで世界中の企業のヘッドオフィスやホールディングカンパニーがシンガポールに集結し、シンガポールは目覚ましい経済成長を遂げたのです。

 同じく資源のない日本のとった政策はどうでしょう。
 外国企業の進出を難しくしているどころか、今や日本企業までもが日本から逃げ出そうとしています。7/15付の日経新聞1面トップの記事によれば「社長100人アンケート」で、約4割の経営者が円高の是正や税制の見直しが進まなければ、3年以内に海外に生産拠点などを移さざるを得ないと回答したと掲載されていました。
 かつて私は広島と長崎の原爆資料館を見て、核と放射能が人体に与える影響を目の当たりにして、涙が止まりませんでした。
 世界で唯一の被爆国であり、二度の石油危機を経験した日本が、なぜこれまで国策として日本独自の技術で、自国で賄えるだけのエネルギー政策をとらなかったのか、なぜ原子力事業を推進したのか、不思議でしょうがありません。

 今回の地震による原発事故が起きた時、私は日本の技術力を結集してあっという間に事態を収拾するのではないかと思っていました。それが、汚染水が海に流れ出した時、新聞紙やおがくずで流出を止めているという東電の会見をニュースで見て、がっかりしました。その後の作業でも、ロボットはアメリカ製で、汚染水処理はフランス企業にお願いして……技術大国日本とは、幻想だったのかなとも思います。

 国策で手厚い保護を受けた原子力が日本の足を引っ張り、事業仕分けでスポーツ振興予算を削られ、手弁当であくまでも個々人の努力で頑張ってきたなでしこジャパンが日本を救う。本当に皮肉なことです。

 かつてアジア経済の盟主だった日本は、いいものさえ作っていれば相手が頭を下げて買いに来るという幻想を持ち続け、いつの間にか二番手、三番手に追い抜かれていました。
 王者と挑戦者の戦い方は根本から異なります。今度は挑戦者の立場になったことに気がつかなければ、いつまでも戦略を間違えたままです。
 常に挑戦者の気持ちで挑み続け、とうとう世界の頂上にまで上り詰めたなでしこジャパンになれるのか、これからの日本と日本企業が、たどる道を間違えなければいいなと思います。

 私のような小さな人間が憂えることではないと思いますが、最近のニュースや新聞を見ても、震災以降まだ避難所に暮らしている人が何万人もいて、全国民が心を一つにして頑張らなくてはいけない時に、誰も彼もがちぐはぐなことばかりしているようで、一国民として寂しい思いをしています。

 ちなみに、当社の戦略は当然のことながら挑戦者です。
 日本のゲームセンターオペレーターの皆様の一番のサポーターになりたいですし、世界のゲームセンターで活躍する機械の主役がいつまでもメイド・イン・ジャパンであるために、ただひたむきに頑張るだけです。
 頑張ろう!ニッポン!!
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プロフィール

株式会社フロック高倉章子

株式会社フロック高倉章子
新卒でゲーム業界に飛び込み早や35年目、日本のゲームセンターの歴史とともに歩んできた仕事人生でした。世界中のゲームに携わるお仕事をされている方たちが、笑顔になれるお手伝いをさせていただきたいです♪

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