FC2ブログ

縄文杉まで行ってきました

 今年の夏休みに、思い立って屋久島で縄文杉まで行って来ました。
 行程は、朝4時にホテルを出発し、一般車両は乗り入れ禁止なので山のふもとで登山バスに乗り換え、山道を揺られること40分。5時半に登山口に入って、無事にまた登山口に帰って来られたのは夕方4時近くになっていました。
 10時間強の登山のうち、トロッコ道をレールに沿って5時間、山道を5時間といったところでしょうか。山道では、木の根っこや岩をよじ登り、足を滑らせれば崖下に転げ落ちるような道が半分ぐらいでした。そして山道の往復5時間はトイレがなく、水を飲むのも控えてしまうような過酷な道のりでした。
 「屋久島では月に35日雨が降る」と小説『浮雲』に書かれたのは林芙美子氏ですが、下は晴れていても山では一日に何度もバケツをひっくり返したような雨が降り、真夏でも震えるような寒さの中、ユニクロのルームパンツとTシャツという山をなめた格好でずぶぬれになりながら、普段ろくに運動もしていないメタボ中年の私がよくぞ踏破できたものだと、登山口に到着した時には、自分で自分を褒めてあげたい気持ちでいっぱいになりました。
 縄文杉登山をされた方が皆さん「人生観が変わるほどの体験だ」とおっしゃるのは、縄文杉や屋久島の自然の素晴らしさもさることながら、長く辛い道を乗り越えた自分への感動なのかなとも思いました。

 屋久島自体は何度も行ったことがありますが、縄文杉を見るためには一日がかりで山道を歩かなくてはならないと聞いていたので、今まではわざわざ休暇にそんな苦労をする必要はないと思っていました。
 それが今回縄文杉登山を思い立ったきっかけは、40代最後の年に自分がどこまでの体力を温存しているのか確認したかったことと、運動が苦手で体力に自信のない子供に、自分の限界を自分で決めずに最後までやり通す達成感を味あわせてあげたかったからです。
 最初は「こんなところに来て失敗だった、引き返しても恥じゃない」と、ずっと思っていましたが、本格的な山道に入ってからは、あとどのぐらいでゴールかなどと思う余裕もなく、ただただ目の前の一歩しか見えなくなり、まさに無我夢中の境地に入っていたのだと思います。

 これまでの人生の中で体力的に一番過酷な経験は、高校2年の水泳部の夏合宿の練習でした。たまたまその年に体育大出身の方が一年だけコーチに来ることになり、練習量がそれまでと格段に変わりました。合宿の中日、練習メニューを見て唖然としました。全部で24,000メートルあったのです。
 インターハイ、国体常連の選手もいましたが、私は県大会予選敗退レベルで、とても同じメニューをこなすことはできないと思いました。ですが逃げられる訳もなく、朝練から始まって、最後に24,000メートル泳ぎ切った時には日もとっぷり暮れて、プールにはもう私一人だけ、ステップを使わないとプールから上がることもできないぐらいに疲労困憊していました。
 ですが、あの夏の日の達成感と充足感は、その後の私の人生の中で「あれを乗り切ったんだから、これぐらい何とかなるはず」というつらさを乗り越える基準点になりました。
 それが50歳を目前に控えた今回、同様の過酷な体験をし、つらさの基準点が水泳の練習から縄文杉登山に入れ替わりました。
 そして、残りの人生まだまた頑張れる自信がつきました。

 皆さんにも、特に、何かの節目に人生を見直したい方、生き方を変えたい方、自分に試練を与えたい方には是非お勧めします。それに樹齢7200年の縄文杉の存在感はもちろんですが、その他にも樹齢何千年クラスの杉があちらこちらにあって、人間の悩みの小ささを思い知らされるでしょう。
 私はもうしばらくはいいですが、屋久島まででしたらいつでもご案内させていただきます。
IMG01583_.jpg
スポンサーサイト
プロフィール

株式会社フロック高倉章子

株式会社フロック高倉章子
新卒でゲーム業界に飛び込み早や35年目、日本のゲームセンターの歴史とともに歩んできた仕事人生でした。世界中のゲームに携わるお仕事をされている方たちが、笑顔になれるお手伝いをさせていただきたいです♪

リンク
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR